生活について

ンガッズィーラ

  • 2023年11月04日
ひさしぶりに髪を切ってすっきり。それはそうと途中マッサージをしてくださった時に、昨日の甲冑の重みで内出血を起こした箇所をグイイーッ!と押された瞬間に激烈な痛みで全身が木っ端微塵に吹き飛びそうになった。2ヶ月半の撮影で鍛えられた演技力が試された機会だった。涼しい顔で「キモチー」と言った。

夕方お暇をいただいて、昨日公開されたばかりの映画「ゴジラ −1.0」を観に行った。まさに大衆向けゴジラといった感じで、ストーリーがとてもわかり易くて、王道な展開も含めて最高だった。

戦後復興をすすめる日本が舞台。突如現れた巨大怪獣ゴジラに、東京がこれでもかというくらいに蹂躙される。二度目の上陸を阻止するべく、特別チームを編成して海中でゴジラを倒すという流れ。いかんせんゴジラの極悪非道ぶりが凄まじい。もし自分がゴジラの仲間の怪獣だったとしても「ちょ、いったん落ち着こ?どしたん話きこか?」と言ってしまいそうなレベルだった。

TAKE7

  • 2023年11月03日
連休初日のどちゃ混み渋滞をすり抜けて、12時過ぎに某府某所に到着。14時頃に某所に行き、某映画の撮影。

衣装に着替えてメイクをしていただき、おさかな弁当を食べる。待ち時間に「戦争の地政学」(篠田英朗)を読んだ。草鞋(わらじ)を履くのにもすっかり慣れ、新しく加わったエキストラの人たちにレクチャーできるくらいになった。いつの間にか初対面の人らとも楽しく話ができるようになった。自分とは全く異なるベクトルで生きてきたそれぞれの人生、それぞれの思いを聞くとても貴重な機会だった。

好きな俳優が参加しているので、その姿を見たいがために参加している人。純粋に俳優を目指している人。仕事ばかりの刺激がない毎日に何か変化を起こしたいと思い参加している人。この映画の監督の作品が好きだからと、こちらで一ヶ月マンションを借りて住み込み撮影に参加していた東京の人。大病を患い、人生最後の思い出にと参加している人。

もう現場で会うこともなくなるので、次に会うのは映画館のスクリーンの中。いろんなことを思い出しながら観ることになりそうだな。

最後の最後にまた良い役をいただいて、甲冑フル装備の上17時過ぎより撮影。かなり重いので、少し動くだけでも息が切れる。軍の最前線の先頭を走って登場し、刀を構えるシーン。何度も何度も走って、ぶっ倒れそうになりながら、最後の撮影を噛み締めた。寒さや痛みを感じる暇もなかった。全力だった。

エキストラの撮影参加終了のタイミングは各人に委ねられていて、もうすでに何人かレギュラーメンバーの姿はない。わたしも今回がちょうど良いタイミングだと思い、2ヶ月半に渡り参加させていただいたこの映画の撮影参加を終えることにした。

はあ、楽しかった!

某映画

  • 2023年11月02日
そういえば某映画について前回の撮影のときに、作品のタイトルが明かされ、同時に原作があることを知った。さっそく読んでみたけれど、べらぼうに面白い作品だった。これまで他のエキストラの人たちと、それぞれ自分が参加した日の内容をすり合わせて一緒に話の内容を推測してきたけど、ものの見事に大外れだった。わたしが参加した日に甲冑を着てアスファルト上を歩いたことがあったので、これはタイムスリップものでは?と言っていたんだけど、ごりっごりの時代劇ものだった。とにかく、原作の面白さがえげつないので映像化が楽しみで仕方がない。

先日ちょうどタイミングよく、わたしが出入りしている撮影所に娘が遠足に行った。撮影所エリアと観光エリアに分かれており、わたしがいつもいる撮影所エリアと娘が行く観光エリアを繋ぐ唯一の施設がお手洗いしかなくて、いつもここでトイレしてまんねんという話をした。

撮影日とかぶっていたら、衣装を着てメイクもしてもらった状態で娘たちの前にヤアッ!と姿を見せることもできたかもしれないけれど、残念ながらその日は撮休。娘に遠足の感想を聞くと、撮影所よりも街を歩いているときに交番前で見た懸賞金のポスターが印象に残っているようだった。「みつけたら600万円もらえるらしい。でももう顔忘れちゃった」とのこと。

さあ明日はいよいよ、最後の撮影。

富山ふたり旅 2日目

  • 2023年10月29日
7時起床。温泉に入って、朝ごはんを食べて9時前に出発。10分ほどで魚津水族館に到着。わりとこじんまりした水族館で、2時間ほどかけて2周した。おさかなライブショーというのがあって、ナンヨウハギのウーちゃんが水中輪くぐりをしていた。ウーちゃんは頑なに輪をくぐらなかった。息子はドクターフィッシュと戯れられたのがとてもうれしかったみたい。

高岡市内まで戻り、道の駅でわたしは白エビ塩ラーメン、息子はざるそばを食べた。藤子・F・不二雄ふるさとギャラリーに行き、藤子・F・不二雄の生原稿をガン見。息子は、ドラえもんとウメ星デンカのコラボアニメに夢中になっていた。幼いころに持っていたドラえもんの単行本で印象に残っているエピソード「人生やりなおし機」の原稿もあって、懐かしすぎてショップで単行本を購入。息子はちんぷいのぬいぐるみを買っていた。出口にあったドラえもんのガチャガチャでは、これが当たったらうれしいねと言いながら回した「金色のきれいなジャイアン」が出たので、ふたりで大笑いした。

その後おとぎの森公園に行き、ドラえもん達と記念写真を撮った。息子は大好きで仕方がないスネ夫との2ショットを自分のカメラで撮っていて、ちょっと恥ずかしそうにしていたけれど、小さな背中から喜びが爆発しているのが伝わってきた。ジャイアンとは撮らんの?と聞くと「あいつはええねん」と言っていたけれど、結局ジャイアンとも写真を撮っていた。

その後は雨が降る中、念願の虫探し。息子が濡れないようにと、傘を掲げながら息子を追いかけた。こんな雨の中、虫おるんかいなと思ったけど、息子はにこにこ走り回っていた。結局、トンボとコオロギをつかまえていた。

16時にはくたかに乗って、金沢でサンダーバードに乗り換え。19時半頃、帰宅。

駅から家まで自転車で走っているときに息子が何度も「たのしかった」と言っていて、こっちのセリフー!と泣き叫びそうになった。本当に楽しかった。

富山ふたり旅 1日目

  • 2023年10月28日
6時過ぎに息子と自転車で駅に向かう。

今回の旅は、魚を見ることも触ることも食べることも大好きで、あとはドラえもんと温泉が大好きな息子に捧げる旅にした。どうしても道中で虫探しをしたいと言うので、虫取り網も持参。

高槻駅からサンダーバードに乗って、金沢まで。そこから新幹線はくたかに乗り換え、新高岡駅に9:37到着。城端線を9:43に出発するべるもんたに乗るべく、駅までダッシュ。乗り換え所要時間8分とガイドに書いてあったけど、2分ほどでついた。無事、べるもんたに乗車。べるもんたにはすし職人が乗っていて、電車に乗りながらにしてお寿司が食べられる。

40分ほどかけて新高岡駅から城端駅まで走った。途中、地元の人が手を振ってくれたり、ほのぼのとした空気だったけれど、電車の揺れで棚にあった醤油の瓶がドンガラガッシャーン!と全部落ちて、一瞬車内がピリッとした。城端駅に到着してから20分ほど間があって、今度は新高岡駅まで戻る。その車中で、富山湾でとれたお魚のお寿司を食べた。にこにことお寿司を食べる息子を連写した。息子はこのしょうゆの入れ物がいいと言っていて、自分のカメラでしょうゆの入れ物を撮っていた。

新高岡駅でレンタカーを借りて、豪雨の中、魚津を目指す。ほたるいかミュージアムに行った。なかなかマニアックな内容で、魚関係に相当な知識量のある息子でも知らないことが多かったらしく、大満足だった。ホタルイカの発光器は青色と水色と緑色の3色。身体(おなか側)と腕と眼のまわりに発光器があって、この眼の発光器についてはどのような時に光るのかが今でも解明されていないらしい。

そして、たまたまタイミングよく見られた「龍宮ホタルの発光ライブショー」が特に良かった。真っ暗になった部屋で静かに光る龍宮ホタル。息子がこの旅で一番印象に残っているのが、この発光ショーらしい。

ミュージアムを出て、雨がやんでいたので海辺で貝殻拾いをした。落ちていたルアーに魚が噛り付いたような跡があって、息子はとても興奮していた。にこにこと見守った。

その後、今夜の宿である「辻わくわくランド」へ。その名前だけで決めた宿、値段はふたりで一泊7,600円。部屋の隣の休憩スペースには卓球台やドラム、ファミコンが置いてあった。

宿の近辺で虫探しをした後18時に、予約してあった小政寿司へ。まわりに大人しかいない寿司屋で息子は委縮していて、とても静かにお寿司を食べていた。お寿司を食べる口先がとがっていたので、美味しかったのだと思う。帰り道にとても小さな声で、「あんなにおいしいおだいこん、はじめてたべた」(お寿司の付け合わせで出てきた巨大なぶり大根のこと)と言っていた。

温泉に入って、部屋でゲームをして、22時に就寝…と思いきや、もう一度温泉に入りたい!という息子のリクエストに応えて再び温泉へ。

人のいない泡風呂でソーラン節を踊る息子を見てにこにこした後、ふたりで歯を磨いて22時30分頃就寝。

TAKE6

  • 2023年10月26日
某府某所にて某映画の撮影。昼前に集合し、17時よりオープンセットにて撮影開始という流れ。

手早く衣装を着てメイクを施していただき、両肩に甲冑を装着した上で楽屋にて待機。文化出版局のTさんから書籍イラストの修正依頼メールが届いていたので、甲冑姿のままカチャカチャとメールを返信。

弁当を食べて3時間ほど待機。楽屋で「リフォームの爆発」(町田康)を読んで必死に笑いを堪えている(リフォーム業者にビビりながら茶菓子を提供するくだりが最高に面白い)と、出入り口の外からスタッフの「そろそろこの楽屋の人、全員ころします?」という声が聞こえてきて戦慄した。自分が一番ドアに近かったためその会話はわたしにしか聞こえておらず、スマートフォンで音楽を聴いたり昼寝をしている人たちもいるようなのほほんとした楽屋で、わたしひとりだけが恐怖に慄いていた。

役柄的な話ですよね?今日はそういう役柄を演じさせていただく、という理解でよろしいですよね?と聞きに行きたくてソワソワしているとドアがバーン!と開いたので、あっ、やられる、と思った。「全員1階へ降りてください」という指示だった。(楽屋は2階)

どうやら、わたしが聞いた物騒な会話の実態は「そろそろこの楽屋の人、全員ころします?」ではなく、「そろそろこの楽屋の人、全員降ろします?」という会話だったらしい。

しかしまあ、撮影では合計5回ズタズタに斬られた。斬ったり斬られたりはアクション部がやることなので、と聞いていたけれどいざ本番となると斬られまくり。絶命しまくり。

撮影が押してしまい、終電を気にしてメイク落としが雑になってしまい、家に帰って顔を見たら血のりがべったりついたまま。

頬と首から流血しまくっている状態で電車乗ってました。怖。

火曜日

  • 2023年10月24日
昼はモスバーガー。窓際の席でうつむいて食べていると外から誰かがチラチラと覗いてくる。Rubber Johnny(Chris Cunningham)のMVのように窓にバン!と張り付いたり離れたり。気にしないようにしていたけれど、あまりに接近して見てくるので何?!誰!と思って見たら、店の前に立ててあった某店ののぼりに写っていた俳優が風で揺れて行ったり来たりしているだけだった。先日の某エキストラ現場でお見かけした方だった。

「自分思い上がってました日記」(北尾修一)を読んだ。太田出版出身、元「Quick Japan」編集長で現在は「百万年書房」を主催されている北尾さんによる、がんを宣告された今年の6/6から手術当日である8/21までの日記。重い事実を受け入れ、それらと向き合いながらも淡々と編集の仕事をこなしてゆく。怖いことは素直に怖いと書き、仕事仲間に対して時には歯に衣着せぬ物言いで批判をされていたりと、色んな意味で緊張しながら読んだ。それくらいの臨場感。あとはこれを読むとビリーズブートキャンプをやりたくなるし、エステに行きたくなるし、ジェラートピケのパジャマが欲しくなる。

「人は何も成し遂げず死ぬ、ただ呼吸がありそれが止まるだけ。」という一文が、果てしなく重力を帯びている。

TAKE5

  • 2023年10月22日
昼から22時まで、某府某所にて某映画の撮影(エキストラ)。今日は人数が多く(100人ほど)、ワチャワチャだった。目立った見せ場はなし。

4時間ほどの待機(「オブ・ザ・ベースボール」(円城塔)を読んだ)を経て、日が沈むと同時にオープンセットで撮影開始。初めての殺陣にも挑戦した。とにかく人が多い中ワーワーやっとるので、本番中にわたしを敵だと見誤った味方に背中をバサァと斬られた。「あっ、ごめんなさいミスった」と小さな声が後ろから聞こえたと思った瞬間、右肩から左腰にかけて一刀両断。なにすんねん。

エキストラの演技は細かく限定されており、斬られたからといってウワァーというリアクションを取ることは許されない。(そういうのは「アクション部」という、プロの俳優がやる)

なので、「あ、大丈夫っす」と伝えてそのままタターッと走り抜けながら何人か斬った。

屋外の撮影は寒さがこたえる気温になってきました。

ひろがるスカイ!プリキュアLIVE2023 Hero Girls Live ~Max!Splash!GoGo!~

  • 2023年10月21日
お暇をいただいて、パシフィコ横浜までプリキュアライブを見に行った。往復の新幹線で読んだのはプリキュアライブの日に読む本としてはおよそふさわしくないであろう、「自殺か他殺か」(岩田政義)。ちょうど1年前にも参加したプリキュアライブの日に神保町で古本まつりをやっていて、そこで買った本。警視庁で「鑑識の神様」とまで言われていた著者による、73の事件を振り返ったドキュメンタリ。50年以上前の本なだけに、なかなかに生々しい描写が多い。

12時ちょうどに会場に到着し、コンビニで買ったおにぎりやコロッケをベンチで食べた。犬のイベントがあったのか、かわいい犬がそこら中よちよちと歩いていたので、ガン見した。

13時すぎににライブが始まった。まったり楽しんでいると突然初期の主題歌メドレーが始まり、その瞬間会場からは地鳴りのようなどよめきが起こった。コールに次ぐコール!会場のボルテージは最高潮に達し、わたしも我を忘れて叫んだ。ワン!ツー!スリフォファーイブ!マックスハーーート!

15時半頃終了。最後のMCで村瀬歩さんが「好きなものを好きだということに、年齢も性別もない」とおっしゃっていたのが沁みた。

燃え尽き、這々の体で新幹線に乗り帰阪。新大阪駅の浪花そばで新大阪そばを食べて帰った。

明日はまた某映画。

TAKE??

  • 2023年10月17日
早起きして書籍イラストの仕上げ作業をして入稿、からの某府某所にて某映画の撮影…のはずが、昨夜連絡があり中止とのこと。業界用語では「バラシ」と言うそう。慌てて会社の有給休暇を取り消し願い出て、今日は出社して粛々と仕事をした。

夕食時、娘に今日あったちょっとうれしかったこと教えて、と聞くと「給食でパンが余って、それを欲しい人が集まってやったじゃんけんに勝って、パンをゲットした」と教えてくれた。どんなにささやかなことでも、子どもたちが家の外の社会で幸せや喜びを感じた瞬間があったという事実に励まされる。どうにか、幸せを積み重ねて明るく生きてほしい。

パパはうれしかったこと、なんかあった?と聞かれウーンウーンと考えたけど、帰り道こっそり買い食いしたジューシー肉まんが美味しかったこと、とは言えなかった。(買い食いという行為になんとなく引け目を感じているので)

週末のプリキュアライブのチケットをようやく発券した。果てしなく後部座席で、バズーカみたいな望遠鏡がないと見えへんのとちゃうかという感じではありますが、情熱を燃やし尽くすつもり。

TAKE4

  • 2023年10月13日
某府某所にて映画撮影(エキストラ)。4回目にして初めての屋内セット撮影。今日はこれまでのエキストラ史上最上級の配役を仰せつかり豪華な衣装を着せていただき、いつもよりしっかりめのメイクも施していただき、ピンマイクを装着してセリフもあった。もうこうなると覚悟を決めてやるしかない。普段は蚊の鳴くような声でしか話をしないのに、こんな機会はもう二度とないだろうと腹の底から大声を張り上げて、ちょこまかと立ち回った。演技に集中するあまり、馬のおしっこでできた水たまりに足をビチャンとやってしまった。温かかった。

撮影終了後、おみやげにメロンパンをいただいた。その足で天下一品に行きラーメンを食べて、クタクタ帰宅。

今日の撮影待ち時間のお供は「独白するユニバーサル横メルカトル」(平山夢明)。吐きそうなほどグロテスクで救いようのない結末の連続。血のにおいがする作品だった。

涼しいを通り越して寒い

  • 2023年10月10日
「言葉はこうして生き残った」(河野通和)を読んだ。とても良い本だった。言論弾圧が激しかった時代、先人がいかにして言葉を残してきたか。書物とは何なのか。筆者が感銘を受けた言葉、など。

やなせたかし「天才であるより、いい人であるほうがずっといい」

岡本太郎「ガンガンとフェアーに相手とぶつかりあって、闘って、そこに生まれるのが本当の調和なんだ。まず闘わなければ調和は生まれない」

以下、茨木のり子の詩「自分の感受性くらい」より引用。
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駄目なことの一切を
時代のせいにするな
わずかに光る尊厳の放棄
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単行本イラスト作業も大詰め、今週と来週は某映画のエキストラ参加、プリキュアライブなどなど。ワーワーと忙しくやっとるうちに、秋は終わりそうです。

運動会

  • 2023年10月08日
3連休初日、午前中は小学校の運動会で午後は地区の運動会。演技が素晴らしいのはもちろんのこと、待ち時間に友達と喋るときの何気ない表情などが、家で普段見る表情と明らかにジャンルが違っていてしみじみした。社会生活、やってまんなあ。

知っている子がひとりもいない6年生の騎馬戦で何故か思いっきり感動してしまい、号泣。

午後の地区運動会は各競技自由参加(親も)。妻は積極的に参加していてさすがだった。まわりの人ともすぐに仲良くおしゃべりをしていて、眩しかった。子どもたちも友人の前ではわたしに対して塩対応なので、ひとりテントで遠くにいる家族を眺めた。息子は競技そっちのけで、運動場のはしっこで昆虫探しをしていた。

このままではいかんと大玉運びに参加したものの、一瞬たりともボールに触れず終了した。ア、ア、ア、と言っているうちに終わった。

何もしていないのに、翌日は筋肉痛。

ダイさん

  • 2023年09月30日
「どうしてこうなっちゃったか」(藤倉大)を読んだ。世界で活躍されている現代作曲家の藤倉さんによる自伝、これがまた面白い。本がひとつの曲であるかのように構成されていた。ちなみにご出身は、わたしが現在住んでいる最寄駅の隣駅。

高校で海外に留学し、本文はその辺りから現在に至るまで。山あり谷ありの日々の中で、とてつもない人生を走り続けていらしているにも関わらず、どこか飄々とされている。大変気持ちの良い文章だった。

中学生の時に出会った坂本龍一の曲についての文で「和音の進行が、次に予想される音程から、プリズムで光が屈折するように意外な角度でガクッと曲がって、聞くものをパラレルワールドか小さな迷宮にその刹那連れていく」と書かれていたのが印象的だった。

英語のことわざに「If you want something , ask a busy person.」というものがある。何かを依頼するならば、忙しい人に依頼しろ、という意味らしい。坂本龍一はまさにその最たる人だったようで、どんな時でもメールは瞬間的に返ってきていたそう。

自分もなかなかに忙しいつもりでいたけれど、まだまだ。もっともっと忙しく走り抜けていきたい。

TAKE3

  • 2023年09月27日
某県某市の湖辺にて、某映画のエキストラ(3回目)。いったん某県某所の撮影所に6:30集合、衣裳に着替えてメイクをしていただいた後、撮影現場までバスで90分移動。

移動中隣の席になった青年と楽しくおしゃべりをした。彼はこの春料理学校を卒業して、京都に越してきて料理店で修業をしているそう。今日はこっそり休んで参加したんす!エキストラ初めてっす!と瞳を輝かせていた。ヅラの中がかゆくなったらどうしたらいんすか!とのことだったので、気合いで我慢するんよと答えた。

撮影時間は4時間ほど。今回はばっちり映った。我ながらなかなか渋いお芝居ができたと思う。料理青年も、いいお芝居をしていた。待ち時間の度に料理青年が走ってこっちに来ておしゃべりをしてくれるので、ずっと楽しかった。

演出で、謎の粉をブロワーで飛ばして土煙を発生させるんだけど、その粉は麦茶のにおいがする。毎回粉まみれになりながら、「麦茶!」と思う。いつも何の粉なんだろうと思ってたけれど、今日謎が解けた。「はったい粉」だそう。麦を原料としているので、麦茶のにおいというのは正しかった。

撮影終了後、めちゃくちゃ巨大な唐揚げが4つ入った美味しい弁当をいただいて、撮影所に戻る。16時半頃、解散。

夜寝る前、娘と四角形の話をしているときに「ほら、あの、完璧すぎる四角形、なんていうんやっけ…」と言うので「正方形?」と答えると「それ!」とのこと。

確かに完璧すぎるよね、と思いながら寝ました。

TAKE 2

  • 2023年09月23日
7時半集合。某府某市にて某映画のエキストラ(2回目)。撮影場所には何も持ち込んではならない上に、とにかく待機時間が長い。なので野外での撮影時は、虫がいるといい。(観察をして時間をつぶせるので)

今日はトンボと蟻がいたので、有意義に過ごせた。

弁当食べて、昼から撮影開始。18時頃撮影終了。出番、ほぼなし。

前回の撮影でも一緒だったWさんというおじいさんと知り合いになった。毎日が退屈だから、エキストラしてますねんということだった。撮影終了後に軽くお茶でもと誘おうと思ったら、解散した瞬間ありえないほどのスピードで駅に向かって歩いていかれたので、こちらもありえないほどのスピードで追いかけたけど、追いつけずだった。Wさんはいつも巨大で上等な紙袋を持っている。

ちなみに撮影前の控室で2時間ほど待ち時間があった。「マクベス」(シェイクスピア)と「冗談ばっかり」(永六輔)を読んだ。マクベスの「バンクォー、もし貴様の魂が天国行きをお望みならば、どうしても今夜のうちに、その道を捜し出さねば間に合わぬぞ。」というセリフがシビれるほどに格好いい。

「阿諛追従(あゆついしょう)に身をひたし…」という表現が出てきた。これは「上官などに媚びへつらうこと」を意味しているそうで、翻訳家の仕事ぶりえげつな、と思った。

ナラティブ

  • 2023年09月21日
「人を動かすナラティブ」(大治朋子)を読んだ。SNSや対人関係においてなんとなく抱いていた違和感の正体を掴んだ気がする。

人は他の動物らと違い、物語を創造してそれを語る。知識や記憶のない部分は無意識のうちに想像で補われ、その人独自の物語(ナラティブ)となる。人は自身の感性に合ったナラティブに共感する。共感が深いあまりナラティブ・トランスポーテーションといわれる没入状態に陥ることもある。

絶望下にある人は、希望のある物語に縋ろうとする。そこにつけこんだカルト宗教などが圧倒的なナラティブを投げかけ、信者を取り込んでいく。

最近のWEBなどではAIが人の動向を探り、その人たちに合った情報を表示させるようになった。これは広告だけではなくて、世論操作にも実際に利用されている、という話。その人の感性にあった物語性を孕んだ情報を表示させ、心を奪っていく。特に戦争大国などでは、国民の心理を操作するために積極的に実施されている取り組みだという。

SNSなどでの「いいね」動向を踏まえたアルゴリズムで、その人にとって最適な情報を表示させている危険性についても触れていた。その人にとって耳障りの良い情報しか表示されなくなり、自分と異なる意見にふれる機会のない、いわゆるエコーチェンバー状態に陥っている。そのことに気づいていない人がなんとも多い。

人は嘘の情報でも、何度も何度も目にすることによって、それを真実だと誤認してしまう傾向にあるそう。

SNS、怖~っ!

TAKE1

  • 2023年09月16日
某県某市にて、某映画の撮影。エキストラ。詳しいことは映画公開後に書くとして、それはそれは血の滾る撮影だった。魂が震えた。

待機時間が長かったんだけど、続々とまわりのエキストラ達が仲良くなっていくなか、わたしはひとりでじいっとしていた。バッタがいたので、そのバッタが友達だった。「あっちゃん」と名付けたトノサマバッタは非常に友好的だった。あっちゃんと心の会話をかわしていると、まわりの陽キャエキストラがあっちゃんの存在に気づき、「あ!バッタ!捕まえようぜ!」と言っていたので、あっちゃんに危険を知らせるために尻を枝でピピッと触った。あっちゃんはシャーと飛んでいったあと、シャーと戻ってきた。心の中で「気持ちはわかるけど、あかんねん、今は、今は逃げろ、あっちゃん、またどこかで会えるといいな」と泣き叫びながら、また尻をピピッとやった。

あっちゃんは山の中に消えていった。

兵庫県立美術館

  • 2023年09月13日
会社はお休み。書籍イラストラフの提出日に設定していたので一日もりもりやるつもりでいたけれど、これ気合いで今日までに完了させれば自由な時間が取れるんじゃね?と気づき、先週から毎朝4時に起きてコツコツと作業をしてきたので、今朝6時半頃に提出完了した。自由を得た。

河井寛次郎記念館に行くか、大阪中之島美術館に行くか、それとも兵庫県立美術館に行くか。中之島~では民藝展を、兵庫県立~ではPerfumeの衣裳展をやっている。迷った結果、兵庫県立美術館に行くことにした。大急ぎで家事を片して、尻をぶりんぶりん振り乱しながらJR灘駅へ向かった。10時前に駅到着。

そこから海に向かって10分ほど歩いて美術館に着いた。玄関前に大きなPerfumeの看板があった。淑女がキャッキャしてらしたので、看板と写真を撮ってさしあげた。「この年になるとね、笑顔を作るのが難しくなるのよ」と笑っていらした。私も看板と写真を撮ってもらう。顔面がパンパンだった。

いざ、美術館へ。

170点ほどの衣裳が飾られていて、限りなく至近距離でそれらを拝めるという素晴らしい展示だった。デザインはもちろんのこと縫製も緻密で、いちいちため息が出る。

1時間ほどじっくり見て、展示カタログを購入して帰途へ。信号待ちのときに隣にいた親子の子どもが美術館屋上に鎮座するカエルを見て「あれなに?」と聞いていた。母親が「ミカエルっていうのよ」と答えていたので、「ミカエルっていうのか…」と思った。

茨木駅に12時半頃に到着し、駅前の「らぁめん真」で白醤油らーめんを食べる。ミニストップでソフトクリームを買って食べる。食べすぎたな、と思いリビングで尻をぶりんぶりん振っていると娘が突然帰宅したので絶叫しそうになった。

いい一日だったな…と、しみじみしながら静かにもやしにんにく炒めを作りました。

日曜日

  • 2023年09月10日
娘のダンス発表会当日。まあ、子どもたちのかわいらしい発表会だろうと思いながら会場に向かうと、人、人、人。京阪神地区の多くのダンススクール受講生が集まった大きな大会だったらしく、会場もキャパ1500人の大きなホールだった。いたるところで、バチバチの衣装に着替えたチームが最終練習を行っており、空気がビリビリしていた。チーム同士も和気あいあいという雰囲気はなく、バッチバチだった。わりと今までは子どもたちが楽しそうにのほほんとやっている世界しか見たことがなかったのでとても新鮮だったし、どの子たちも格好良かった。

娘の所属するチームの出番ではカメラを回しつつ、とにかく神に祈るかのような気持ちで見守った。娘はいつも通りの雰囲気でそつなく踊りきっていた。え、すご、やるやん、と思った。

出番が終わったらそのまま解散だったので、帰宅。ローソンで軽食を買って車に戻るときに大雨が降ってきて、ワーワー騒ぎながら車に飛び込んだ。娘はこういう、家族で雨に濡れながらワーワー車や家に向かって走るシチュエーションをとても気に入っている節があり、今回も何度も「めっちゃ楽しかった」と言っていた。大会の感想を聞くと、「まわりに仲間がいたから、そんなに緊張しなかった」と言いながらパピコをチューチューやっていた。

「乱歩の選んだベスト・ホラー」を読んだ。海外の怪談の中から江戸川乱歩がチョイスした作品がいくつも掲載されている。「怪談」と呼ばれるものには、海外ではGhost storyだけではなくSupernatural storyも含まれるそう。個人的にはSupernatural storyに分類される作品がビビビっときている。それにしても「猿の手」(W・W・ジェイコブズ)が怖かった。乱歩選とあって、どの作品も素晴らしく不気味。

大量の餃子と大量のキャベツを食べて就寝。

どようび

  • 2023年09月09日
4時起床。散歩をしてから書籍用イラストカット100点のラフ仕上げ。妻は仕事。子らが起きてきたので、朝食用に買っておいたパンをテーブルに置く。今日は忙しいけど3人でがんばろうという話をする。

洗濯2回と掃除機をやっつけて、歯医者に行った。茨木市が歯のキャンペーンをやっているらしく、今回はいつもより細かめに診察をしてくれた。大人の歯はもともと32本なんですけど残っているのは24本ですね、80歳までに20本残っていれば健康ですよ、頑張りましょうという説明。そういえば歯の矯正をした時にめちゃくちゃに歯を抜いた記憶がある。

この24本のうち1本は大変ややこしいところに生えていて虫歯になった瞬間抜きますと宣言されているので、実質残の23本を死守しなければいけない。虫歯になった瞬間抜かれる歯の説明をされた日から、怖すぎて間食や砂糖を徹底的に控えるようになった。

ちなみに妻の歯は32本中、30本残っている。キン肉マン的に言うと、歯超人(はちょうじん)である。歯超人は最近、阪神タイガースがアレしそうなので毎日ソワソワしている。

歯医者が終わったら娘をピアノ教室に迎えに行き、ヤーッ!と帰宅。お昼ご飯を作る気力がなかったので、途中スーパーで各々食べたいものを選んでくるようにと通達。バッと解散してバッと集合した。娘はおにぎり2個、息子はからあげ弁当、わたしは巻き寿司を買った。静かに食べて、しばらくフニャフニャと過ごした後、子らとともにスイミングスクールに行く。今日は途中で災害避難訓練をやっていた。訓練が始まると子どもたちはビート板を頭の上に乗せて、じいっとしていた。コーチ陣も真剣そのもので、子らを絶対に守ってみせるという強い意志を感じてジーンとした。ジーンとしていたら、わたしの左に座っていた女性がゲップをして、右に座っていた男性がオナラをした。ちょうどわたしのところでそれらのにおいが混ざり合って地獄。気絶しそうになった。コーチ!緊急事態!わたしも守って!と思った。

洗濯物を娘が取り込んで畳んでくれていたので、呪術廻戦を見ながらアイロンがけ。映像が美しすぎてため息が出る。

夕方、妻が合流しファミレスに行った。お風呂に入って、子らと1時間ほどスマブラをして就寝。

スネ夫

  • 2023年09月06日
夜、お風呂で息子とまったりしていると「今日夢がかなったんよ」と言った。聞くと、給食の後にエプロンと頭巾をはずしたら寝癖のようになっていて、その髪型がスネ夫そのものだった、スネ夫になれて嬉しかった、ということだった。息子のスネ夫愛は本物で、以前も美容院に行った時にスネ夫の髪型をリクエストしてそれっぽく仕上げてもらっていた。

頭巾を外す姿、鏡で髪型を確認する姿、それらを想像して胸がいっぱいになる。子どもたちは時々こういう宝石のようなエピソードを突然投げてくるのでたまらない。

「アウト・オブ・民藝」(軸原ヨウスケ・中村裕太)を読んだ。郷土玩具が好きで将来的にはそういう感じのものを作るジジイになりたい、それにはまずルーツを知っておく必要があるんじゃないか、ということで手に取った本。民藝の定義から外されてしまった郷土玩具やこけしについての疑問、それから民藝とその周縁について調査されている。

郷土玩具は土地に根ざして伝統的に作られているものだが、伝統はもたなくてもいい、いわゆるデザイン玩具を地元の素材でつくる、といったことが書いてあった。

深く深く学ぼうとすると、それだけで一生が終わってしまいそうな世界。

9月はじまり

  • 2023年09月01日
9月。息子の学級閉鎖に伴い、お休みをもらった。朝から洗濯機2回掃除機ガーガー、息子の宿題、スマブラ1時間、昼はそうめん、午後に土かべ文庫に行き、晩ごはんに炊き込みご飯と肉キャベツガーリック炒めを作った。

土かべ文庫は、お客で賑わっていた。本を選んでいるときに880万人訓練のサイレンが鳴り響いた。サイレンとサイレンの狭間、一瞬の静寂が訪れたタイミングで息子がおならをした。おならでちゃったね、という話をしながら梅フローズンを飲んだ。本を3冊買った。

「ギケイキ」(町田康)を読んだ。果てしなく最高だった。町田康による新訳義経紀という感じで、平安時代に亡くなった源義経が現代に蘇って当時を振り返るような体で書かれている。

屋敷を守る宿直が、弓の弦をビンビン鳴らして宿直する行為について、襲撃者に自身の存在を知らしめるいわゆるSECOMのシールのようなもの、と解説されていて笑った。弁慶の大きな声のことは「東京ドームでPAなしでライブできるくらい大きな声」と書かれている。こういう独特の言い回しというかユーモアというのかわからんけど、いちいち心に刺さって笑ってしまう。

前半は源義経(牛若)の生い立ち、中盤は弁慶(鬼若)の生い立ち、終盤はふたりの邂逅という構成。五条大橋での伝説の戦いを経て、弁慶は義経に従うことになる。そしてここから平家打倒に向けて大きく動いていくところで、本は終わっている。

こういう歴史ものを読むときはそれなりの知識や教養がないと楽しめないもので、わたしは日本史にびっくりするくらい浅学なので、ギケイキが義経紀のことだと知った瞬間はアッ、やば、と思ったけど、町田新訳解説のおかげで最初から最後までトップスピードで駆け抜けた。ほんとうに面白かった。

「勇ましい意見に反対して腰抜けと思われるのが嫌で内心に疑義を抱きつつも黙っていることによって結果的にその意見に与同していまうのはよくあることですよね」という一節、あるあるーと思いながら読んだ。

8月もそろそろ終わり

  • 2023年08月29日
息子が「昨日はいい夢をみた」と言うので内容を聞くと、「ヤギが3匹出てきたねん」と言っていた。そんなんもう、最高ですやんかという話をした。夜には子らとウノをした。

「本屋で待つ」(佐藤友則・島田潤一郎)を読んだ。ひうち棚さんによるやわらかいイラストの表紙がとても温かい本。ウィー東城店を経営する佐藤さんによる回顧録。ドラマチックで熱い内容だった。

佐藤さんが勉強会で出会った塩屋さんという方の「人は明るいところに行きたがる。だから、わたしはしんどい人とか、助けてほしいと思う人に寄り添いたいと思っているんです」という言葉を受けて「お店も、人間も、明るくあったほうがいいし、どういうところに、人は集まる。ぼくはそういう場所をつくりたいし、そのために明るい人格でありたい。そうあることで、だれかの支えになりたい。」と書いてらした。

ある従業員から何かを相談されたときのことを振り返って、その人がどういう選択をしたかはさして重要なことではなく、その決断をしたことが重要であり、その行為にこそかけがえのない価値があると書かれていた。めちゃくちゃ大切なことがさらっと書いてある。

そんなこんなで8月も終わり。9月は娘の習い事発表会×2、単行本まるっと挿絵案件と映画のエキストラ、プリキュア映画公開など忙しすぎて一瞬で終わりそう。

韓国アイドルのブロマイド

  • 2023年08月25日
夏休みも昨日で終わり、今日が始業式。なんと!娘は朝食を食べながら、最後の宿題を完成させていた。GIRI&GIRI SUGI!

読んだ本はどんどんフリマサイトに出品しているのだけれど、今日購入者の方から「本を購入したのに韓国アイドルのブロマイドが届いた」とお怒りのメールが届いた。

意味が不明である。

しかしここでの対応が、取引後の評価の良し悪しにつながるため、慎重にメッセージを返す。この度はご迷惑をおかけし、申し訳ございません。しかしながらわたくしは、確かに本を送りました。その本は、出品画像のものと同一です。またわたくしは韓国アイドルを全くと言っていいほど知らず、ブロマイドを1枚も持ち合わせておりません。恐れ入りますが、もう一度ご確認いただけますでしょうか。

それに対するアンサーは「いや、だから韓国アイドルのブロマイドが届いているんです。返品します。」だった。意味が不明である。

送ったのが化学書なので、もしかすると何らかの化学の力で原子変換が起こり韓国アイドルのブロマイドに置換されたのかもしれないが、もしかするとすぎる。もしかすると中のもしかするとである。

困ったなと思っていると、運送会社から電話があった。ある送り先への荷物とてれこに配送してしまった。これから双方に引取に行って、正しい送り先に送りなおします、とのことだった。韓国アイドルのブロマイドを購入した人の元に化学書が届いたのだった。びっくりしただろうな。

たまごやき

  • 2023年08月24日
同じ行為であっても、それをひたすらに繰り返すことによって、変化が無いように見えても実は洗練されてゆく、といった感じのことを多くの本で見かけた。ということで、この一か月ほとんど毎日子どもらに弁当を作る中で、玉子焼きを焼くという行為に本気で向き合った。

試行錯誤の中で、玉子をひっくり返す時に自分もジャンプすればよいという発見(通称、ジャンプ返し)により、その洗練性は極みを迎えたかと思ったけれど、玉子がシャバシャバの状態の段階で玉子をひっくり返しながら成型してゆく、通称「シャバ返し四方固め」という技法を生み出してからほぼ完ぺきな玉子焼きを作ることができるようになった。ジャンプ返しは完全に無意味であると分かった。

玉子焼き専門店「シャバ返しひろちゃん」、2025年4月オープンです。(うそ)

滋賀

  • 2023年08月21日
京都に墓参りに行って、道の駅マーケスで昼食。昔はここでよく祖母とごはんを食べた。いつもにこにこしていて、行動力がすさまじい大好きな祖母だった。フードコートでいか焼きを食べた。大切な思い出がつまった場所に、家族全員で来られたことが何よりうれしい。

その足で滋賀県まで行き、琵琶湖ほとりの国民宿舎に一泊した。晩御飯はバーベキュー。娘が焼き役をやってくれていたので、わたしたちはひたすら食べた。宿の方が家族の集合写真を撮ってくださったんだけど、わたしの頭部と背後にあった木が完璧にリンクして、わたしの頭がベジータみたいになっていた。皆で写真を見て笑った。

その後浜辺で手持ち花火をした。娘は「初めて家族でやった!」ととてもうれしそうにしていて、その笑顔をiPhoneで連写した。すこし怖がりながらも楽しそうに花火を見つめる息子の顔も連写。妻と子らで線香花火をしている光景も連写。

汗だくになったので、そのまま大浴場へ。誰もいなかったので、息子と大浴槽で泳いだ。潜って尻だけ出して泳ぐと息子はたいそう喜んだ。ケラケラ笑いながらわたしの尻を叩く音が、水中にバインバインと響いた。

ビシッとした威厳のある父親という、かつて思い描いていた父親像からどんどん離れていくけれど、柳緑花紅である。自分はこういう人間だから、こういう形で家族と暮らしていく。

22時頃、にこにこして就寝。

翌朝。朝食時間が8時からなので7時30分に皆を起こす。湖畔を散歩して、また息子と大浴場へ行きひとしきり泳いだ後、部屋でごろごろした。

10時前にチェックアウトして、そこから車を10分ほど走らせ琵琶湖博物館へ行った。ことしの2月にオオナマズの水槽が大破して大変だったようだけど、水族展示はほぼ復旧していた。土産品コーナーで子らが1時間ほど悩んだ。子らは悩むのに疲れ、わたし達は待つのに疲れ、最後はピリッとした空気になった。

ピリッとしたまま琵琶湖博物館を出た。14時頃帰宅。

疲れが出たのか激しい頭痛で寝込み、そのまま昼も夜も飲まず食わずのまま15時間寝た。

小学校

  • 2023年08月18日
娘が夕食のときに「小学生あるあるいいます」と言うので、全身全霊耳を傾けた。「給食当番はズルして当たりの牛乳を取りがち」というものだった。聞くと、牛乳パックの底に青い線が一本印字されていて、ごくたまにその線が赤と青の二本線のものがあるそうで、これがいわゆる「当たり」の牛乳だそう。そして給食当番はみんなに牛乳パックを配る前にこっそりかごの下から牛乳パックをのぞき、当たりの牛乳を自分のものにするらしい。面白すぎ。

あとは、牛乳パックにストローがくっついてるわけではなく、ストローは別のケースから取っていくそうなんだけど、このストローを使わず飲むことが一時期流行ったそう。「エコ牛乳」という名前がついているんですって。良すぎ。

息子はというと、この前公園に友達が来たときにうまい棒を50本持ってきた子がいると話していた。小学生、輝きすぎている。

自分が小学生の頃の給食の話もした。冬場になると教室の前に大きな赤外線ストーブが置かれるので、給食の時間になるとそのストーブの上部にある網にパンを乗せて焼くのが流行った。グラタンの日はそこでグラタンをグツグツ煮なおして食べていた。

スマブラばっかり

  • 2023年08月15日
子らが寝ている間にIN/SECTSの原稿を完成させる。暴風吹き荒ぶ中、妻は出社。車で職場まで送った。

小さき生命たちは8時頃にモソモソと起きて、朝ごはんをぼんやりとたいらげた。10時過ぎまで宿題の時間。子らの隣で本を読んだ。その後12時頃までスマブラ大会。最初はなんや意味わからんねと言いながら3人で無言でやっていたけれど、各々がコツをつかんできてからがアツかった。たまに「挑戦者現る!」と出て、挑戦者が戦いを挑んでくるんだけど、それに勝つとこの挑戦者のキャラクターを使えるようになる。最初は10種類ほどしかいないのが、最終的には80種類以上のキャラクターになるらしい。子らは挑戦者が現れる度に怖がってコントローラーを渡してくるので、戦い、8割ほどの確率で撃破できた。あっという間に2時間。チャーハンを作った。チャーハンを食べながら、先程のゲームの振り返りをした。

しばらく3人でボーッとして、14時からまたスマブラ大会。15時におやつ休憩。ダンスを踊ったりして、機嫌よく過ごした。19時頃に妻が帰宅。カレー(2日目)を美味しく食べた。

風呂に入って寝る、と見せかけてまた1時間ほど3人でスマブラ大会。

3人で仲良く

  • 2023年08月14日
妻が仕事復帰。ということで残り3日の休みは小さき命たちと3人で暮らす。宿題もやりながら、とにかく仲良く過ごしましょうという話をする。子どもらが夏休みの宿題に取り組む様子を写真や動画に収める。タローマンを全話観る。息子は岡本太郎の作品集を片手にタローマンを観ていて、この番組を通じてナチュラルに岡本太郎作品や言葉がインストールされてゆくのがとても興味深い。あっという間に昼になり、大きな卵焼きを作る。カレーを煮込む。煮込み中に火の番をしながら、スーパードンキーコングをクリアする。ロックマンは最終ボスステージまで行ったものの、難しすぎて断念。カレーはとても美味しくできた。

昼過ぎ、娘が友達の家に遊びに出かけたので、息子と公園まで虫採りに行った。

台風が迫ってきていることもあり、風が強い。セミを探す息子の後ろ姿を連写する。息子がセミを取り逃した瞬間、パッと網を受け取り空に向けて飛び立ったセミを空中ジャンプで捕獲した。無意識のなす流れるような動きで、わたしも息子も一瞬何が起こったのか分からなかった。ひと息おいて、息子がワアッ!と駆け寄ってきてハイタッチ。時を越えて案件(※1)だった。

その後も協力しあって、セミ2匹目、オニヤンマ、ちょうちょを捕獲。雨が降ってきたので、虫たちを逃して大慌てで帰った。途中ジョーシンに寄り道をして明日の台風に備えて(?)スマッシュブラザーズというゲームを買った。

(※1)明治安田生命のCMに流れそうな思い出の瞬間のこと

復帰

  • 2023年08月12日
妻が復活。冷蔵庫をガサガサして「なんでカレーのルーあるのにまた新しいの買ったん?」と言われた瞬間、あ!大人の会話!と何故か感動してしまった。3日ほど子どもらと生活をしていたので、ひさしぶりの大人との会話だった。ちなみにこの3日間で一番発した言葉は「宿題やった?」だった。

昼過ぎに図書館に行った。あとは原稿を描いたり、スーパードンキーコングとロックマン8をやったり、イオンにガチャガチャをやりに行ったり、リビングのベッドを寝室に運んだり。

家族が揃って、いよいよ休みが始まった感じがする。

連休スタート

  • 2023年08月11日
妻が病に伏せているため、その他メンバーのベッドをリビングに置いて過ごしている。これがもう、人間をダメにするソファなんて目じゃないレベルで人間をダメにしてくる。朝起きて、いったん朝ごはんを食べて、またみんなでベッドでゴロゴロしながら好きなことをやる。徹底的に重力に身を委ねて過ごしている。テレビを見る者もいればゲームをする者もいて、タブレットでイラストをを描く者もいる。わたしがいない時に息子がベッドの上でおむすびを食べて、昆布を落としてくっきりと昆布の跡が残ってしまったので、改めてベッドの上での飲食禁止令を発令した。それはそれはもう、怠惰な休日を過ごしている。

昼過ぎに息子と美容院に行き、ヘアカット。ふたりともおまかせでお願いしたら、息子はかっこいい髪型に、わたしは何故かキノコカットになった。40代にして人生始めてのキノコカットはなかなかキツイものがある。そのままイオンに行き、どうしてもやりたかったバーコードバトラーのガチャガチャをやった。2回目で一番欲しいやつが出た。書店でやまもとさんの新刊を買って帰宅。

お風呂では息子が潜水する光景を見守った。尻だけが水面から出ていて、ツヤツヤ光る尻を見つめながら、改めてこの小さき命たちを守り抜く意志を強くする。

「ケアする惑星」(小川公代)、「眼球綺譚」(綾辻行人)を読んだ。「ケアする~」は「鬼滅の刃」や「約束のネバーランド」といった人気漫画の例も挙げながら、他者を慈しむ「ケア」について解説されている。「利他的な行動をとるときほど「思い」が「支配」になりやすい」と書かれていた。

「眼球~」は表題作よりも「再生」が圧倒的に恐ろしかった。やめてやめてやめてーっ!と思いながら読んだ。全体的にグロテスクなのでおすすめはできないけれど、だいぶ怖くてよかったです。

歯が抜けた&キンプリ

  • 2023年08月03日
夕ご飯中、息子の歯が抜けた。初めて抜けた歯、ということでこちらはワーッ!となっていたけれど、当の本人はしみじみとしていた。食後に歯を見つめながら「この歯でおやさいとか食べてたんか…」と独り言を話していた。寝る前の歯磨きの時間、こっそりとその抜けた歯も磨いてあげてて、愛おしさの塊だった。

それはそうと、King&Princeのコンサートのチケットが当選して、心の中が乱れに乱れている。まさか当選するとは思ってもいなかったので、嬉しい気持ちより、どうしようという混乱の方が大きい。ジャニーズのコンサートはルールやマナーに特に厳しいイメージがあって、ちょっとネットを見ただけでもルールを乱したファンを別のファンが蹴とばしたと書いてあって、不安。ジャニーズWEBのマナーについて言及されたページを、暗記でもするんかというくらい何度も読んだ。

とりあえず禁止事項について。うちわには大きさ制限があるものの、これはオリジナルのものを持ち込み可。胸の高さ以上に掲げてはならない。ペンライト(通称、キンブレ)についてはオフィシャルのグッズ以外は持ち込み禁止。しかもツアー用の最新のものだと演出と連動して自動的に光が切り替わるそうで、過去グッズの再利用はあまりおすすめでないらしい。座席については当日の受付でわかるとのこと。

初めてのアイドルコンサート。イエーイ!というノリではなく、しみじみと尊さを噛みしめたいと思う。

  • 2023年07月29日
「働くって何だ」(森清)、「火星の生活」(堀部篤史)、「集まる場所が必要だ」(エリック・クリネンバーグ)を読んだ。

「働く~」はジュニア向けの本。子どもたちにタイトル通りの質問をされたときにどう答えるべきか、と思い読んだ。働くことに一番大事なのは「好奇心」だと書いてあって、これ、めちゃくちゃ真理です。仕事には面白い仕事もあるし、そうでない仕事ももちろんたくさんある。そんな中でも好奇心さえ強く持っていられれば、どんな仕事でもある程度は楽しく取り組むことができる、という経験則がある。

「火星~」は誠光社の堀部さんによるエッセイ集。「商いとは毎日同じことを繰り返すこと」と書いてあった。確かTitleの辻山さんも同じようなことをおっしゃっていて、同じ毎日を繰り返すことで様々なことが洗練されてゆくとあった。かつて自分が親しんだ剣道なんかもまさしくそうだった。

「集まる~」は人々が平和に暮らす上でのサードプレイス(公共施設)の重要性について繰り返し書かれていた。中でも図書館や整備された公園についての言及が印象的だった。

ギリギリチョップ

  • 2023年07月28日
仕事に原稿に、とっても忙しい。毎日ギリギリの生活。

最近は帰宅するなり息子が矢継ぎ早に学童であったことを話してくれる。水曜日には3年生が図書館に行き戦争の映画を観てきてその話を聞いたようで、戦争がいかに恐ろしいのかを教えてくれた。おうちでごはん食べてたら急におじさんたちが来ておとうさんがつれていかれて、しばらくしておとうさんが戻ってきたら歯が4本なくなってて、おくちが血だらけやったらしいんよ、と言っていた。どうやら彼にとって戦争とは、兵器で殺しあったりするものではなくて、家族が突然連れ去られて大きなけがをするもの、という認識らしい。戦争は、とてもこわいね、と返事をすると、こわいねえ、と言っていた。

そして今日は学童にマジシャンが来てくれたらしく、マジックのおじいちゃんが手をピッてしたらおうどんが出てきて、ピッてしたらめんつゆがジャバってなって、最後はおうどんになってん、とのことだった。あんまり手品でうどんって出てこないよなと思いながら聞いた。

娘はというと、この夏休みに漫画を描いて本をつくるそう。そしてそれを自由研究として出そうかなと言っていて、おうおうやってみなはれ!と激励した。寝る時に大丈夫かな、完成させられるかな、と少し不安そうにしていたので、はっきり言って漫画を描くのはめっちゃくっちゃ大変、でも大変だからこそ簡単には真似できないこと、だからこそあなたにはやり遂げてほしい、と伝えた。なんか今のわたし、父親っぽ!と思いながら寝た。

iPhoneを下敷きにして寝てしまっていたようで、夜中に腰が燃えそうな温度になって飛び起きました。

伊勢旅行

  • 2023年07月24日
9時過ぎ出発。土山SAで一度休憩を挟み、12時頃に伊勢シーパラダイスに到着した。新しい車には前の車にはなかった機能が付いていて、高速道路では前を走る車と一定の車間距離を保ちながら自動的に加減速して追従したり、なんやかんやと運転の手助けをしてくれるのがすごすぎて、逆に恐怖だった。

シーパラダイスは日曜日のわりにそんなに混んでおらず、アシカショーを見たり、ゴマアザラシにタッチしたり、ドクターフィッシュに皮膚を食べられたり。息子はタツノオトシゴ巻き付きふれあい体験をしてご満悦だった。ハンギョドンコラボのキーホルダーとキティちゃんのご当地マスコットを購入。子らはそれぞれぬいぐるみを購入。

夕方、鳥羽マリンターミナルからフェリーに乗り換え15分ほど移動して、菅島に到着。船着き場に民宿の方がお迎えに来てくださっていた。菅島は人口500名ほどで、ぐるっと周囲13kmほどのこじんまりとした島。民宿からは、海に沈む夕日がとてもよく見えた。こういう景色や海の中を走るフェリーのにおいを子どもらに感じてほしくて、今回の旅行はここにした。お料理はお刺身ドカーン!伊勢海老ドン!アワビボイイ~ン!という感じで、大満足。宴会場を貸し切りだったので、息子は喜びの舞を踊っていた。宿には他にひと家族しかお客がおらず、お風呂を貸し切りにしてくださった。子らに潜る見本を見せたときにわたしの尻がどうしても浮かびあがってしまい、その度に子らに尻を叩かれ、打音と子らの笑い声が水中に響いた。

21時前には全員寝て、5時頃目が覚めた。子らを引き連れて海辺を散歩した。きれいな石や貝殻を拾った。テトラポットを不思議がっていたので、ひととおり説明をしてやった。あれのおかげで内側は波がこないのよというとホーッ!と感激していた。

朝ごはんを食べてチェックアウト。フェリーで鳥羽に戻り、すぐ近くの鳥羽水族館へ。ここでは娘がアシカショーを気に入って、一日4公演ある中3公演を見た。うち2公演は最前列で見た。アシカを撮り、娘を撮り、かけがえのない時間!と思いながら見た。かにのぬいぐるみを購入。16時前に水族館を出て、自宅へ。

帰宅後、玄関の防犯カメラの録画データを見ていたら今回の旅行の出発時に家族全員で円陣を組んで「エイエイオー!」と掛け声をあげている声が収録されていて、あまりにも愛おしすぎる瞬間だったので、録画データをスマホに転送した。

こんなにあったかい防犯カメラの映像ある?と思いながら、何度も見返しました。

土曜日

  • 2023年07月22日
ウルトラマンブレーザー、脚本よし・配役よし・演出よし・カメラアングルよしの四方良しすぎる。主演の蕨野友也はかつて仮面ライダードライブで主人公の宿敵(ライバル)であるハート様を演じてらして9年ぶりに演技を見たわけなんだけど、9年間積み上げてこられたであろう演技の緩急が実に素晴らしい。声も良い。今週はアースガロンという、メカゴジラのような兵器が登場したんだけど、その出撃シーンが実に円谷プロだった。

昨日の晩ごはんの時に子どもたちと話していて、校長先生の話になった。終業式の校長先生の話のときに突然「うしろを見てください」と言われ皆が後ろを見ても何もなくて、また正面を見ると校長先生が孫悟空のお面をつけているというサプライズ演出があったそう。入学式のときもしてはったよね、おもろい先生やねと言うと、校長先生ね、毎朝でっかい紙になぞなぞを書いて校門に立ってはんねんで、ほんで靴箱のとこに答えが貼ってあんねん、と教えてくれた。なぞなぞ自体は「ありが10匹でなに?」のような簡単なものが多いらしいけど、全学年にウケているそう。朝から楽しい気持ちになれるようにと考えてくれたはるんかな、いい先生やね、と言うと、そうそう、そうなんよと言っていた。

今日は朝から洗濯掃除エイヤーッ、妻と娘が友達のピアノの発表会で出かけたので息子とアイスクリーム作りをしたり、おしゃべりをたくさんしたりして過ごした。午後は子らのスイミング、明日からの旅行の作戦会議。夕方、本屋で漫画と魚の図鑑を買った。

「本づくり大全」(美術出版社)、「サークル有害論」(荒木優太)を読んだ。

「本づくり大全」では若かりし日の祖父江慎のインタビューが掲載されていた。本をデザインする際に、予算がいくらくらいあるかも大きな要素になるけれど、その本がベストセラーを狙えそうかもデザインに深く関わるらしい。というのも、重版になったときにすぐに手配ができる一般的な紙を使う必要があるから。なのであまり凝った紙が使えないそう。

「サークル有害論」、俗に言う「サークル」に潜む危険性などについて言及されている。以下は日高六郎「ベルグソンとデモクラシイの心理学」からの引用。

「閉ぢた社会は一つの円であり、その円のうちでは、人は人に対して神であるが、その外に対しては、人は人に対して狼である。この円は拡大することによつて決して開くことはない。何故なら円は常に一つの限界であり、完結であるから。この円はただただ飛躍によつてのみ超越される」

基本的に家族というコミュニティ以外に所属しておらず、いわゆるこういったサークル活動とは無縁の生活を送っているけれど、こんど描かなければいけない漫画のテーマが「集うこと」なので、この本の内容を活かせないかなと、もう少しぼんやり考えてみる。

怪奇体験

  • 2023年07月18日
連休明け。職場に行くと意外とすぐにピッと仕事スイッチが入った。とにかく忙しく、もりもり仕事。

途中、営業会議に顔を出して資料の説明をする時間があって、質問があったら会議の後聞きにきてくださいと言っていたら、3人ほど来てくれたんだけど、3人とも資料に対する質問ではなく「腕がめちゃくちゃ赤いですけど、大丈夫ですか?」という質問だった。そういえば今日はみんなえらく真剣にわたしの方を見ているなと感じていたけど、ひょっとすると同じことを考えながら説明を聞いてくれていたのかしら。

赤いけど、痛みはないです。市民プールに3時間いただけで、こうなりました。紫外線をナメてたらこうなりますので、日焼け止めはしっかり塗ってくださいね、と答えた。

昼ごはんの時に外を歩いていると後ろからカランコロンと下駄で歩くような音が聞こえて、振り返ると誰もいない。前を向いて歩くとまた、うしろを誰かが歩く音がする。何度振り向いても誰もいないので、出たな、いよいよ出たなと思った。ちょうど7月は怪談ばかり読んでいるので、ついにわたしもこういう体験をする時がきたかと、頭は冷静だった。カランコロンの音を聞きながら、こういう時は冷静さを失ってはいけない、平常心でと意識して歩いた。赤信号で止まった時に、持っていたトートバッグの中からカラン…と音がした瞬間は心臓が飛び出そうになった。

オチだけ言うておきますと、暑いので水筒の中にいっぱい氷を入れてるんですけど、カランコロン音はトートバッグの中にあった水筒の、氷の音でした。

氷の音にビビリ散らかしていた自分えげつな、と思いながらおそばを食べた。

「集合、解散!」(植本一子・金川晋吾・滝口悠生)を読んだ。3人による、毎週同じ日に書いた日記をまとめた本。

金川さんの日記で「参考にすべきは恭子さんだ。年末に『叶姉妹のファビュラスワールド』を聴いて、恭子さんを自分のロールモデルにすればいいのだという気づきをえた。そうしたらなんだかうれしくなって、元気が出た。人に気を遣い過ぎずに、人にどう思われるかなんて考えずに、自分のやりたいようにやればいいのだと、そうする以外にないのだと、恭子さんは教えてくれる。具体的な誰かをモデルとしてイメージできるのは心強い。」と書いてあった。グッとなった。

滝口さんの、幼い娘とのお風呂でのやりとりもとても良かった。

「風呂では最初に娘の髪と体を洗い、そのあと自分の髪と体を洗い、娘が先に浴槽に入っておもちゃで遊んでいることが多い。私が体を洗っていると、おわった?と声をかけてくる。まだ、と応えると、まだか、と言い、洗い終わって、終わった、と言うと、どうぞどうぞー、と浴槽に招いてくれる。」

我が家の子どもたちはそういう時期を過ぎてしまったので、懐かさと切なさを感じながら読みすすめた。

連休

  • 2023年07月17日
土曜日。ガンダムキャリバーンのプラモデル発売日。プラモデル店に開店前に並んだ。開店15分前に到着するとすでに長蛇の列だった。キャリバーンは機動戦士ガンダム水星の魔女シリーズ最後のプラモデルということで、とても感慨深かった。毎回新機体が発売される度にすぐ売り切れるので、何度かこうして開店前に並んだものだった。きっとここで並んでいる人たちそれぞれにも、それぞれの物語があったに違いない。列に並ぶ人たちの顔を見ながら感慨に耽けそうになったものの、自分が並んでいた位置がちょうどお手洗いの換気扇の下で、あまりにも空気が臭すぎて泣きそうになった。キャリバーンを早く買いたいという思いより、早く新鮮な空気を吸いたいという思いが勝った15分間だった。

9時少し前に開店、無事キャリバーンを購入した。店の外で各々がキャリバーンの箱をスマートフォンで撮影している光景も、とても良かった。

午後は子らのスイミングスクール。夜はそれぞれまったりと過ごした。イラストを描いたり、キャリバーンを組んだり。

日曜日。9時過ぎに家族で市民プールに行き、3時間ほど泳いだ。午後。妻が小学校からあさがおを持って帰ってきてくれる。わたしはLINEスタンプのイラストを描いたり、ちょこちょことイラスト仕事。キャリバーンの仕上げ。

月曜日。プールの日焼けで腕と肩が真っ赤。ヒリヒリする。朝イチでラウンドワンに行き、子らとUFOキャッチャーに勤しんだ。ラウンドワンには10円UFOキャッチャーというものがあり、そこそこ取れるので子らにちょうどいい。といいつつ、自分もしっかり楽しんだ。300円でどんぐり飴約30個とうんちの人形をゲット。古本屋に行き、それぞれ欲しい本をかった。息子はLaQの絶版本を見つけて買っていた。娘は「絶叫学級」というホラー漫画。わたしは開高健のエッセイ集と「ギケイキ」(町田康)を買った。本には横浜国立大学の金ピカしおりが挟まっていて、これもこのままいただけるのでしょうかと聞くと、売り物ではありませんがもしよかったらどうぞ、と言ってくださった。その後ニトリに行き、娘の学習椅子を購入。ニトリでも子らはとても楽しそうにしていた。

夜は鳥貴族で連休の打ち上げ。息子が「ラスボス」と呼んでいる貴族焼きやその他の串焼きをたっぷり食べて、本屋と文具屋に寄って帰宅。

この連休は家族で移動することが多かった。毎回そうだけど、自転車で縦一列になって移動している時にこの上ない家族感を感じる。ひょっとしたら一番、家族みを感じる瞬間かもしれない。

妻はいつも先頭で、右折するときや左折するときにしっかり手信号をビッと出して曲がるのが良い。

休日

  • 2023年07月14日
なんとまあ今日から4連休。朝は旗持ち当番だった。

息子はにこにこと目の前を通り過ぎ、娘は通り過ぎてから一瞬振り向いて合図してくれた。溌剌と挨拶をしてくれる子ども達、黙々と歩く子ども達、今日プールやねん!と笑顔で話しかけてくれた子ども達、いろんな子ども達がいた。

それが終わるとマッハで掃除機をかけ、クリーニング屋に開店ダッシュをキメた後、映画館で「君たちはどう生きるか」を観た。ジブリの新作、CMもやってないし事前情報も一切なく、そんな状態で映画を観ること自体が初めてだったのでとてもワクワクした。

映画は冒頭はファンタジー要素もなく進むので今回はこっち系か、と思って観ていると突然ギアが入る瞬間があって、そこからはもうひたすらに宮崎駿!だった。2時間ちょい、宮崎駿にビンタされっぱなしだった。ビンタされながらも「監督!ありがとうございます!」と叫びたくなるような映画だった。

映画が終わったら自転車でマッハ移動。鶏白湯ラーメンを食べた後、土かべ文庫に行った。金曜日と土曜日のみ営業されている、ずっと行きたかった古本喫茶。古民家を改装してらして、広い居間にずらっと本棚が並んでいた。本棚も自作されているそうで、本を見ながら本棚そのものもじっくり見させていただいた。本は棚ごとにテーマが分かれていて、たくさんある中から厳選して選ぶだけでもとても楽しかった。10冊ほど選んで、ソファに座ってチーズケーキとほうじ茶ラテを注文。日頃とにかく忙しく過ごしているので、この時ばかりはゆっくり過ごさせてもらおう…と思ったら、市から安全メールが届いた。鉄パイプを持って暴れた人が逃走中なので、子の下校に見守りにこれる人は来てほしいということだった。一瞬でチーズケーキを胃の中に入れて、爆速で小学校まで向かった。子らはわたしの顔を見るなり安心したようだった。今日が休みでよかった。

長田弘詩集を読んだ。「無言歌」という詩には以下のようなフレーズが出てくる。

「ぼくたちにとって絶望とは
あるなにかを失うことではなかった。むしろ
失うべきものを失わなかった肥大のことだ」

この言葉の意味を、ずっと考えている。

折りたたみ傘

  • 2023年07月13日
早朝、ホームページをこちょこちょ修正。その後洗濯物を干していると息子が起きてきて、おもむろにセミ太郎をつかんでリリースした。元気に飛び去っていくセミ太郎をふたりで見守った。どうやら、一週間しか生きられへんのよと話したことを覚えていたようで、じゃあ逃してあげないとと思ったそう。またセミつかまえにいこうね、という話をした。

朝イチで三田で仕事。大阪に戻る電車で、宝塚で快速に乗り換えた。その時もともと乗っていた電車の網棚に折りたたみ傘を忘れてしまった。アッ!と気づいた時はその電車の扉が閉まる瞬間で、アーと思いながら颯爽と去りゆく電車を見守った。

快速が尼崎駅で停車したとき、何気なくホーム向かいに停車している電車の網棚を見ると、なんとわたしの折り畳み傘がある!どゆことどゆことと思いながらもダッシュでその電車に乗り込み、折り畳み傘を回収した。なんともタイミングよく、たまたま尼崎駅でもと乗っていた電車と快速電車が待ち合わせをする時間があって、たまたま網棚の傘に気づいたので救出できたのだった。ボーッと外を見ておいてよかった。奇跡の再会に、車内ではわたしひとりだけが興奮していた。

今週は「日本怪談実話<全>」(田中貢太朗)を読んでいる。明治~昭和初期にかけて活躍した作家で、234作もの怪談・奇談が収録されている。

中でも戦争における怪談にわたしは初めて触れるので、新鮮だった。「白い服赤い服」という怪談では、日露戦争時にロシア軍の兵士が恐れていたのが白い軍服と赤い軍服を来た日本兵で、いくら銃で撃とうが倒れない。日本軍はロシア人捕虜からその話を聞かされるのだけれど、軍服はカーキ色のものしかないので、じゃあその人は何者?となる話。

他にも「虎杖採り」「画家の見た怪異」「桐原事件の一挿話」などが個人的には怖かった。何度も言っているけれど、やはり実在する人間というものが一番怖い。

セミセミセミ

  • 2023年07月12日
4時に起きて漫画の仕上げ、入稿。まったりしていると5時頃に息子が起きてきたので、近所を散歩した。コンビニでわたしはシュガーパン、息子はカレーパンを買った。セミがいたので大急ぎで虫かごとあみを持ってきて、セミを捕獲した。もともと虫は苦手だけど、怖さを眠気&暑さが完全に凌駕していて、あーセミ、ハイハイどうもどうもという感じで捕獲した。

息子はとても喜んでいて、「セミ太郎」という名前をつけていた。セミ太郎は静かに虫かごで佇んでいた。セミは一週間くらいしか生きられへんのよ、という話をした。カレーパンを初めて食べた息子は「パパのつくったカレーが閉じ込められた味がする。おいしい」と言っていた。良いコメント…と思いながら、えびす顔で見守った。

その後ベランダにある植物に水をやる。息子と朝顔だと思って育ててきた植物がどこからどう見てもタンポポみたいな花が咲いて、えっ、何者?と思って調べると「ノゲシ」という雑草だそう。茹でると食べられるみたい。

セミ太郎はノゲシの隣に置かれていた。

宝石の日々

  • 2023年07月09日
ばりばりにウリャオイ(原稿をがんばること)した日。モノクロ2Pを全集中で仕上げ、そのまま2023年前半の振り返りフリーペーパーを描いた。5時間ほどで完成。見返してみると、今年はとても良い過ごし方をしているなと思う。昼は実家から送られてきた美味しいソーセージと卵を焼いた。玉子焼きがふわふわしているのねと、とても良い評価をいただいた。

15時頃に突然の大雨。出かけていた家族がずぶ濡れでヤァヤァ言いながら帰ってきた。

寝る前に、布団に入って天井を見つめたまま娘がいくつか質問を投げてきた。寝ぼけていたのでうろ覚えだけど、左が質問で右がわたしの回答。


・植物は生きているか → 生きている

・植物は人の言語を理解しているか → 理解している。昔枯れかけた植物に毎日話しかけたら復活したことがあるので

・前世はあると思うか → あると思う

・前世の記憶がある人とない人がいるのはなぜか → 前世の記憶を持ったまま人生が始まるとその記憶がかえってややこしいことになる時も多いので、デフォルトでは記憶はリセットされているのではないか。たまに何かしらのバグで前世の記憶を持ったままの人がいるのでは

・天国と地獄はあるのか → 天国はあると思うが、地獄はないと思う。天国と、普通の世界

・天国とは、具体的にどのような世界なのか → ゲームやり放題とか?

せっかくの天国なのに、ゲームがやり放題なだけじゃうれしくないねという話になり、ふたりで悩んだ結果、ゲームやり放題でしかも視力が落ちないのが天国、という結論になった。娘は納得したように、スゥスゥと寝息を立てすぐに寝ていた。

新樹の言葉

  • 2023年06月29日
「新樹の言葉」(太宰治)を読んだ。太宰作品では中期にあたり、自殺未遂や薬物中毒からの再生を試みる中で書かれた作品。それ故に苦悩を感じさせるものもあったけれど、表題作の「新樹の言葉」が最高に良かった。最後に思いっきり家が燃えてしまうけれど、暖かな爽やかさがあった。

冒頭で甲府という地を説明するのに「シルクハットを倒(さか)さまにして、その帽子の底に、小さい小さい旗を立てた、それが甲府だと思えば、間違いない。きれいに文化の、しみとおっているまちである。」と書いてあって、ええっ、日本語の使い方!美し!となった。

あとはもう「花燭」の冒頭文が、導入から心をがっしり掴むのにこれ以上素晴らしい文章があるのだろうかというくらい良い。

「祝言の夜ふけ、新郎と新婦が将来のことを語り合っていたら、部屋の襖のそとでさらさら音がした。ぎょっとして、それから二人こわごわ這い出し、襖をそっとあけてみると、祝い物の島台に飾られてある伊勢海老が、まだ生きていて、大きな髭をゆるくうごかしていたのである。物音の正体を見とどけて、二人は顔を合わせ、それからほのぼの笑った。こんないい思い出を持ったこの夫婦は、末永くきっとうまくいくだろう。」

今日は仕事で外出していたけれど、あまりにも暑すぎて滝汗をかいた。ちょうどこの「新樹の言葉」に収録されている「愛と美について」でも、暑さにやられる描写があった。

「それこそ、まるで滝のよう、額から流れ落ちる汗は、一方は鼻筋を伝い、一方はこめかみを伝い、ざあざあ顔中を洗いつくして、そうしてみんな顎を伝って胸に滑り込み、その気持ちわるさったら、ちょうど油壷一ぱいの椿油を頭からどろどろ浴びせかけられる思いで、老博士も、これには参ってしまいました。」

いちいち日本語が美しいので、ううむと唸りながら一気に読んだ。

ラウダ

  • 2023年06月27日
アニメ「機動戦士ガンダム水星の魔女」が毎話ほんとうに素晴らしいのだけれど、前回の第23話「譲れない優しさ」で大号泣してしまったので、それについて書こうと思う。

この作品では個人的に、主人公ではないラウダ・ニールという青年を追いかけてきた。ラウダは異母兄弟の兄であるグエル・ジェタークを心から尊敬している。なんやかんやあってグエルが失踪した後、父が事故で亡くなり、本来グエルが引き継ぐべき会社(いろいろあってどえらい大変な会社)を守るべく、社長になり奔走する。学校を辞め、会社を守る決意をしたもうその時点でナミチョチョ。そんなラウダの前にある日、グエルが姿を現す。突如目の前に現れたグエルを見て、安堵のあまり気絶するラウダ。

実はグエルは失踪している間に捕虜になったりと大変な思いをしていて、中でも一番の悲劇はなんといっても、事故とはいえ自分の父を殺めてしまったこと。ラウダは父を殺したのが実はグエルだったということを知らないまま、グエルの帰還に心を躍らせる。しかしやがて真実を知ってしまう日がくる。真実を知り、自暴自棄になったラウダはそれでも兄への敬意は揺るがず、兄がこうなってしまったのは周りにいる人間のせいだと憎しみを募らせ、シュバルゼッテというガンダムに乗り込み主人公たちを妨害する。ディランザ(モビルスーツ)に乗ったグエルがそれを止めるべく、兄弟同士の一騎打ちが始まる。

スペック的にはラウダの乗るガンダムの方が圧倒的に強く、グエルを追い詰めるのだけれど、最終的にグエルが自らの機体の腹を突き刺されながらラウダの機体を抱きしめる。命がけでラウダを説き伏せ、そこで初めて兄の思いに気づき、涙を流すラウダ。画面の外側で涙を鼻水を流すわたし。

感動する暇もなく、グエルの機体が爆発四散しそうになった瞬間、ふたりのことを見守ってきたフェルシー・ロロが登場し、消火弾を打ち込みふたりを救出する。


…良すぎる。なんでこんな脚本が書けるねん、なんでこんな表情の描写が美しいねん、なんでこんな演出の緩急の付け方が抜群やねん、なんで、なんで…。

いよいよ次回で最終回となる水星の魔女。泣き叫びながら観るしかない。

TOKIO

  • 2023年06月25日
お暇をいただいて朝イチで東京へ。

11時半頃に中野に到着し、駅のホームでたぬきそばを食べた。一心不乱にそばをすすっていると店員さんに「この瓶の蓋が開けられないので開けて」と言われ、開ける。徳を積んだな、と思った。それから中野ブロードウェイに突撃し、点在するまんだらけを全てまわった。結局本しか買わずだった。まんだらけでは「推理教室」(江戸川乱歩)と「ジョン・コリア奇談集」(サンリオSF文庫)、タコシェでは「集合、解散!」(植本一子・金川晋吾・滝口悠生)、「おエッセイ!」(世良田波波)、「地球の生活」(山川直人)を購入。せっかちなので、それぞれの店には5分も滞在していない。

風のように中野を駆け抜けた後は高円寺へ。VOIDで神保くんの展示を見て、CLOUDSでわかるさんの展示を見て、数年前に個展をさせていただいたタタに顔を出した。サンカクヤマで「お葬式日記」(伊丹十三)を、その近くの古書店で長田弘の詩集を購入。かばんがずっしり。

UCCで本を読みながらレモンスカッシュを飲んだ。夕方、新宿に移動して大学時代の親友と食事。23時頃に布田のホテルにチェックイン。

シャワーを浴びてコンビニで買ったみかんを食べて、即爆睡。

2日目は9時に多摩センター駅前で大学軽音楽部の後輩Sさんと待ち合わせて、ピューロランドへ。Sさんもサンリオ大好きなので、みちみちのスケジュールで動き回った。グリーティングの予約をしてKAWAII KABUKIを見て、シナモロールのグリーティングをかましてミラクルギフトパレードを見て(わたしもSさんも大号泣)、レストランで食事をして(めっちゃ空いてた)、ぐでたまザ・ムービーショーを見て(運良くわたしもSさんもぐでたまにインタビューされた。わたしはぐでたまに「じょうじま」というあだ名をつけていただいた)、ボートライドに乗り、おみやげを大量に買って退園。ミスタードーナツでお茶をしばきながら反省会をして、解散した。

帰りの新幹線は余韻に浸りながら、撮影した動画の編集。

ハー!楽しかった!

  • 2023年06月24日
車を買い替えた。

子どもが生まれることを機に購入したホンダのフィット。病院に妻と子どもを迎えに行って自宅まで一緒に帰ってきたことに始まり、この10年近くでいろんな所に行った。娘とこの車でフェリーに乗って、大分まで行ったこともある。普段あまり車に乗らないので10年近くで2万キロぽっち(正確には21,496km)しか乗っていないけど、それなりにたくさんの思い出がある。

新車の前で家族写真を撮ってもらった。その場で額に入れてくれたんだけど、家に帰ってよく背景を見るとうしろに「封印所」と書かれた看板が写っていて、妻と怖い怖いと騒いだ。調べたところ、どうやらナンバープレートのネジを締めることを「封印」というらしく、それをやる場所ということらしい。知らんけど。もしかしたらほんまに何かを封印してるのかもしれない。

「当事者は嘘をつく」(小松原織香)を読んだ。小松原さんは性暴力被害の当事者であり、当事者研究として修復的司法を研究されている。自助グループの研究においての定説として「ナラティブ・アプローチ」が出てきた。キャリアカウンセリングの勉強をしていたときに個人的に一番しっくりきた手法であり、カウンセリングをするときによく使っている。子どもと対話するときにも使うことがある。ナラティブストーリー(自分自身の物語)を語ってもらい、その中で自分の価値観を見出してもらう。ときにはドミナント・ストーリー(思い込みの物語)が語られるとこもあって、それを徹底的に語り尽くしてもらう中で語り手の中で問題が顕在化し、軌道修正が行われていく。最終的にオルタナティブ・ストーリー(あたらしい物語)を構築し、問題解決に向けて「自分自身で」考え、行動に移してもらう。

当事者と支援者との関わり方については、ジュディス・ハーマン「心的外傷と回復」からの引用が分かりやすかった。

「回復の第一原則はサバイバーのエンパワメントである。サバイバーが、本人の回復の主体であり権威者でなくてはならない。それ以外のひとびとは、アドバイス、サポート、助力、思いやり、ケアを提供することはできるが、治療することはできない。エンパワメントの第一原則が守られていないために、サバイバーを助けようとする博愛的で善意に満ちた多くの試みは失敗している。サバイバーから力を奪うような介入は、いくらその人の目先の利益になるように見えても、回復をうながすことにはなりえない。ある近親かんのサバイバーは次のように語る。『よいセラピストとは、私の経験を本当に認め、私をコントロールするのではなく、私が自分の行動をコントロールすることを手助けしてくれる人である』」

ルーマニア

  • 2023年06月22日
「千葉からほとんど出ない引きこもりの俺が、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語の小説家になった話」(済東鉄腸)を読んだ。タイトル通り、作者である済東さんは千葉からほとんど出ない引きこもり(クローン病という難病を抱えておられる)でありながら、一度も海外に行ったことがないままルーマニア語で小説を書き、ルーマニアで小説家デビューし、現代ルーマニア文学の歴史を記した本にその名前が掲載されるまでに至っている。表紙が横山裕一のイラストということもあって本屋でビビッと来て買った。

全文口語体で個人的にはちょっと読みにくかったけど、済東さんのインターネットの世界での行動力は驚愕に値する。SNSを駆使してルーマニア語を体得し、ルーマニアの人々とつながり、夢を広げていく。最近はSNSというとネガティブな話題ばかりだけれど、やはり使い方次第よなと思った。

途中、「自分は巨人の肩に乗る小人である」というアイザック・ニュートンの言葉が引用されている。要するに、自身の偉業は自分ひとりの力によって成されたわけでなく先人達の積み重ねてきたもののおかげであるという意味。努力と行動を積み重ねて小説家になった済東さんも繰り返し、多くの先人に感謝の気持ちを記されていたのが印象的だった。

「生誕の災厄」(E.M.シオラン)からの引用も、あらゆる分野の人に当てはまる言葉だったのでここに残しておこう。

「駄目な詩人がいっそう駄目になるのは、詩人の書くものしか読まぬからである(駄目な哲学者が哲学者のものしか読まないのと同じことだ)。植物学や地質学の本の方が、はるかに豊かな栄養を恵んでくれる。人は、自分の専門を遠く離れたものに親しまないかぎり、豊穣にはなれない」

しらしら

  • 2023年06月21日
娘が社会見学で浄水場に行ってきたそう。市内には2つ浄水場があって、その内のひとつ。話を聞きながらとったメモを見せてくれた。市内の水の源は琵琶湖と淀川が主になっていて、浄水された水ができるまでの細やかな過程がまとめられていた。

最後のページには「ここで働いている人は17人」と書かれていて、文字から驚いている様子が伝わってきた。市内の水をまかなうという大きなことをやっているわりに人数少なすぎない?と言ったら、そうそう、わたしもびっくりしてん、と言っていた。お掃除の人を除くと、浄水に関わる人は15人らしい。数週間前に社会見学で行ったゴミ処理場では300人以上の人が働いていたそうで、それと比較してもあまりにも少ない。しかも浄水場は24時間稼働とのことで、ごはん休憩とかする時間ある?有給休暇とかちゃんと取れてる?などと一方的に心配になった。

わたし達の生活を支えてくれている人がたくさんいるんだねという話をしながら。折り紙をした。

「現代短歌パスポート1 シュガーしらしら号」を読んだ。いや、やっぱり現代短歌って面白いなあ。

「脇だけが乾いていない長袖を浮かれたポーズにする はよ乾け」(柴田葵)

「いますぐに。きみをみつけたい気持ちがあって。前を向いてみました。」(初谷むい)

怖い言葉

  • 2023年06月19日
経理の仕事で日常的に「相殺」(支払と請求が発生する場合、支払額と請求額を同額消し込んで、差額のみを精算すること)という言葉を使っている。ひょっとしたら警察や弁護士に次いで日常的に「殺」という文字を使っているのは経理なのかなとふと思った。毎回、文字怖~と思いながら請求書の端に「相殺」と記入している。名称を「消しあいっこ」とかにしてほしい。

「メガトン級「大失敗」の世界史」(トム・フィリップス)を読んだ。歴史上の様々な「珍」失敗が書かれている。ふんだんにユーモアを交えて描かれているんだけれども、何しろ重い内容も多く、人はなんとも愚かな過ちを起こすものということを思い知らされる。開発者らが「無意味に人が死んでゆく戦争を無くすため」と本気で考えつくった数々の戦争兵器が、結果的に数え切れないほど多くの人々の生命を奪っている。

1945年にドイツの最新鋭の潜水艦で起きた悲劇。潜水艦の汚物を海中に排出するバルブを、海水を艦内に流し込むバルブの近く設置したせいで、汚物を排出しようとして誤ったバルブをひねった瞬間海水と汚物が艦内にあふれ出して、さらにトイレの真下にあったバッテリーにそれがかかったことにより大量の塩素ガスが吹き出した。慌てて海上に脱出したところをイギリス艦隊に迎撃されたという失敗劇。

あとはカール・ヴィルヘルム・シェーレというスウェーデンの化学者について。酸素、バリウム、塩素のような多くの要素を発見した偉大な化学者であるけども、新たに発見した物質を舐める癖があったそうで、1786年に鉛、フッ素酸、ヒ素などの物質を舐めて亡くなったらしい。「舐めたらアッカ~ン♪舐めたらアッカ~ン♪(CV天童よしみ)」案件だった。

また印象的だったのがダニング・クルーガー効果という認知行動。「能力の低い者は自分の無能さを認識できず、自分を実際よりも買いかぶる(ひいては自信に満ちて見える)」というもので、特定分野で能力が高い人は、その分野での自分の能力に謙虚になる傾向にあるそう。
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