生活について

あとかた

「あとかた」(千早茜)を読んだ。6つの恋愛短編小説が、それぞれリンクしている作品。大人の恋愛を描いたもので、とてもしみじみした。恋愛小説は今まで全くと言っていいほど読んでこなかった。それは、自身にそういう経験がなさすぎて共感できないからという理由だったけど、ある時いやいやなんで自分と重ね合わせようとしてんのよ!おこがましすぎ~!と突然開き直り、そこからはひとつひとつの物語として純粋に愉しめるようになった。

小説としての恋愛物語も実に良いものだけど、新入社員が聞かせてくれる現在進行系の恋愛話も実に良い。もう机をバンバン叩いて書類の山に顔を埋めて「クゥ~ッ!」と叫びたくなるほどに甘酸っぱくて心に響くのだけれど、年齢も15歳以上離れており、ある程度の威厳というものも必要とされてくる手前、「ふん…それで?」と非常に冷静な表情で話を聞いている。

でもこないだ我慢できなくて一回「クゥ~ッ!」って叫んじゃいました。
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