生活について

オスマン・サンカン

「カンビュセスの籤」(藤子・F・不二雄)を読んだ。国語辞典くらいある分厚さのSF全短編集。「ノスタル爺」「ヒョンヒョロ」「3万3千平米」「ミノタウロスの皿」「換身」「自分会議」「コロリころげた木の根っ子」が良かった。特に「コロリ~」は最終コマで作品がホラー漫画に転身するという展開が怖すぎ良すぎ案件だった。

それはそうと中学生のときに読んだ藤子・F・不二雄の特集誌にF氏の名言集のようなものが掲載されていて、「SFを描けない漫画家は漫画家とは言えない」(無から創造するという行為をしていないから)とあって当時かなりの衝撃を受けたことを覚えている。自分はSFを描かないので、なんとなく今でも自分で自分のことを漫画家ということに後ろめたさのようなものを感じている。

今日は出張が取りやめになったため午後休にしてネーネーの学校参観へ。電車乗り換えのタイミングで浪花そばで新大阪そば(牛肉入り、いなり付セット)を食べて、自転車をぶっ飛ばしてギリギリ5時間目に間に合った。ネーネーも3年生なので、そろそろ恥ずかしがるかもなあと思ってシレーッと立っていたら普通に手を振ってくれたので全力で手を振り返した。アツかった。授業は図工で、絵の具で模様を描くというものだった。

廊下から見守っているとスーツのおじさんがスーッと教室に入って行ったので、教室の中に入っていいんやと思って一緒に入ろうとしたら、そのスーツおじさんは教室の見回りに来た校長先生だった。わたしは教室に入れなかった。

参観後シュシュを迎えに行き、自転車練習の付き添い。

夜、ネーネーが自由帳に「地獄のサバイバル」「天国のサバイバル」という、地獄と天国をテーマにしたイラストを描いているという話をしてくれた。「地獄の~」に描かれているごはんは「呪いのパン(賞味期限が1年以上切れたもの)」「ご○ぶりの天ぷら」「ごみのジュース」など錚々たるもので、なかなかのインパクトだった。ちょうど今読んでいる本(「アグルーカの行方」)に出てくるフランクリンという探検家が極地探検をしているときに飢えのあまりに靴を食べて生き残ったというエピソードが書かれていたので、靴を食べて生き延びた人は実際におるんよという話をすると衝撃を受けたようだった。
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