遠方で仕事。帰りの移動中に「新幹線大爆破」を観た。高倉健主演。1975年の作品で、新幹線に速度が80キロを下回ると爆発する爆弾が仕掛けられたというパニックもの。冒頭のタイトルバーン!の箇所が痺れる格好よさ。同じく電車を題材にした「天国と地獄」もハラハラさせられるものだったけれど、こちらも息つく暇もないほどに場面が変わり、最後まで面白かった。最後の最後に主人公が撃たれて崩れ落ちるシーンで突然陽気な音楽が流れて、えっ?となったまま終わった。ちなみに作中では東京から博多まで新幹線で9時間、と説明があった。
「まなざしの地獄」(見田宗介)、「終わりと始まり」(ヴィスワヴァ・シンボルスカ)を読んだ。
「まなざし〜」では、「まなざしの地獄の中で、自己のことばと行為との意味が容赦なく収奪されてゆき、対他と対自とのあいだに通底しようもなく巨大な空隙のできてしまうとき、対自はただ、いらだたしい無念さとして蓄積されてゆく。」とある。
シンボルスカの詩集では「束の間の一瞬でさえも豊かな過去を持っている」という一節に、シンボルスカー!(敬称略)となった。