生活について

エキ活

某府某所にて撮影。9時集合。雨が降っていたので、駅前のファミリーマートでタオルを買った。

衣裳に着替えて早めのお昼食(お弁当)をいただき、ロケバスで30分ほど移動して、現場に到着して1分も経たないうちにカメラテストがあり本番。トータル5分ほどで1シーン目の撮影は終了し、緊張する暇もなかった。楽屋で3時間ほど待機して、構成に変更があったらしく結局そのままバラシ。なので実働5分くらい。あとはぺちゃくちゃおしゃべりをしてただけ。

エキストラは自分含めて3人で、今日は担当の方もいなかったので、3人でひとつの塊になって動いた。放送されるのは夏頃かな?寒かったけど、衣裳がコートだったのでぬくぬくだった。

移動中は「夏子の冒険」(三島由紀夫)を読んだ。10代の頃に三島由紀夫ばかり読んでいた時期があったけど、ひさしぶりに。恋愛物語であり冒険物語であり、コメディでもある今作品。ええとこの娘である夏子(20歳)が家を飛び出し、まわりの人たちを巻き込んでわちゃわちゃしていく。夏子が一目ぼれした青年である毅は、熊撃ちとして仇討ちに情熱を燃やす。物語がとてもきれいに収束したなと思わせてのラスト3頁で、またまたお話がひっくり返る。起承転結起!という感じで、最初から最後までずーっと面白い。コメディリリーフとして登場する母・叔母・祖母も強烈。

黒川という人物(60代手前の猟友会支部長の男)の登場シーンでは「自分も頭を下げたが、麻の夏背広の上着の内側に、御飯粒が一つくっついているのを見つけて、それをつまんで拾いながら~」と書いていて、こういう書き方で人物描写ができてしまう天才さを改めて感じて慄いた。
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