生活について

ゾンビ

wowow「I,kill」初回放送。群凶(ゾンビ)役やらせてもろてます。映像がきれいで展開も面白く、今後が楽しみ。白目向いてわなわな歩いたりアイブラッドという血の目薬をしたり、楽しい撮影でしたねえ。

ゾンビは思いのほか身体的負担が大きくて撮影中にケガをする人が多い(腰をいわすらしい)らしく、リハーサル前に30分近く柔軟体操をした。ゾンビ姿でまじめに柔軟体操をする集団については、なかなかシュールなものがあった。各個人でご自身がゾンビになった背景を設定してくださいと言われたので、わたしは生前サムライであり、金属(刀)のにおいに引き寄せられるゾンビという設定で動いた。

「事件」(大岡昇平)を読んだ。

小さな町で起きたとある殺人事件の、事件発生から裁判の判決まで、その始まりから終わりまでが実にテンポよく、そして法律素人でも細やかな内容が理解できるほどに丁寧に描かれている。文庫版で533P。最初から最後までずっと面白かった。弁護士と検事がバチバチにやりあうさまはなんともスリリングで、どちらも頭が良すぎるのでお口ぽかんで読み進めるしかない。1960年代に書かれた作品とは思えないほどに、色鮮やかな作品だった。

「クロの証拠は法廷で顔色がシロくなることだ」「やがて喉仏が大きく上下した。(これは犯人が自白する前に、よく起す肉体的反応である)」など、いちいち知的好奇心をそそる描写が刺さる。
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